2日目の朝
天気予報は的中、まるで台風のような天気。
明け方は降ったりやんだりを繰り返していた。
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ニュースでは、イタリアの洪水の話題についてもちきりだった。
物々しい雰囲気に包まれたホテルの朝食会場。
唯一の救いだったのはホテルの朝食が最高に美味しかったこと。
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少し晴れ間が出たタイミングで
私たちはバスに乗ることにした。
バスに乗るには、バス乗り場の近くの小さな売店で
チケットを買わなければならない。
これを理解するのに1時間はかかった。
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やっとの事でバスに乗り込んだが、サレルノ行きのバスは超満員。
そして、冒頭にも記載した通り、交通網が整っていない南イタリアでは
バスも猛スピードで山沿いを走行する。
まるで絶叫マシンのようだった。
冗談抜きにして、あと10センチほど右にずれればバスは山肌に触れる。
対向車線にぶつかれば、真っ青な海に一直線。
これまで事故が起きなかったのか、、思わず考えてしまうほどスリリングだった。
揺れる満員のバス内では、みな真っ青な顔でヨロヨロになっていた。
私ももれなく、南イタリア2度目の乗り物酔い。
ポジターノに着くと
奇跡的な晴れ間が見れた。
本当はどこで撮影しても真っ青な海と空を楽しめるのだそうだが、
今日は厚い雲に覆われてしまって、念願の景色を見ることは叶わなそう。
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ふたりで写真を撮りあっていると
アメリカ人風のご夫婦が「写真を撮ろうか?」と声をかけてくれた。
とても物腰柔らかいご夫婦だった。
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撮影を終えると、主人がピックアップしておいてくれたレストランに向かって歩く事に。
海のほうへ向かっていくが
Googleマップはどんどんと崖のほうへ。。
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随分と遠回りをしましたが、無事お店に到着することができました。
店の前に着くと陽気な店員さんが
「お客さん、食べていかないかい?」とキャッチー笑顔で声をかけてくれた。
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我々はテラス席に通してもらい、ぺこぺこのお腹を満たすべく
たくさん注文をした。
訪れたのは、「Saraceno d’Oro」
内装も素敵だが、天気の良い日はテラス席が最高。
この日はテラス席へ。
まずでできたのはトマトとブラッダーチーズのサラダ
海鮮が大好きな私のために魚介のサラダ(アンティパストディマーレ)も注文してくれた。
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地中海の太陽を浴びたここパレルモ地域のトマトは
どれもムチムチしていて、酸味と甘味がフルーツのよう。
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お次は、パスタとピッツァ!
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どれを食べても大満足でした。
締めのカプチーノをいただいていると
ポツリ、ポツリと雨が。
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まだポジターノを全然堪能できていないので、急ぎ足で街のほうへ。
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ポジターノの町並みは、年期の入った建物に古くから営業しているような土産店が多く見られます。
中でもひときは人気の様子の賑わっているお菓子屋さんへ入って
ひとまず雨宿りをする事に。
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どれも甘そうだけれど美味しそう。
伝統菓子のババは、ワインのコルクのような形のパンケーキに
ラム酒風味のシロップを漬け込んだようなお菓子。
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それにメレンゲと、少し甘酸っぱいババロア風ケーキも。
当分は雨で出られそうもないしと欲張って三つも注文した。
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ババはどの店にもあったが、
ご覧の通り。このお菓子を好きになるのはなかなか難しそうだ。
気になる方は、話の種に一度食べてみても良いと思う。
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雨宿りのつもりで店に入ったが、
記録的豪雨の営業で店内に雨漏りが。
こんな時でもユーモラスでトンチの効いたイタリア人店員が愛おしかった。
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雨も弱まる気配がなく、我々は来るときに降りたバス停へ。
向かう途中、雨はそれまで以上に強くなってきて
気づけば、豪雨の中に。
行きのバスで降りた場所にたどり着くと
同じように混乱する外国人が。
どうやらアマルフィ行きのバスはもう少し先まで歩かなければならないらしい。
土砂降りで全身びしょ濡れのまま突き進む事30分、、。
そこにはバスに乗るためのお客さんが30名ほど待っていて長蛇の列になっていた。
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我々夫婦は心折れ、
アマルフィまでタクシーで帰る事にした。
日本円にして約17000円。
タクシーを呼んでくれる事務所のような場所で待っていると15分ほどで迎えにきてくれた。
運転手さんは優しく、「寒かっただろ〜、こんな天候はほんとうに珍しいよ」と我々を励ましてくれた。
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ベンツのVクラス(ワゴン型)で快適に走行していると
途中で雨はやみ、少しだけ晴れ間が見えた。
「少し夕焼けを見るかい?」と車を寄せて写真を撮らせてくれた。
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ホテルに着くとヘトヘトになった我々はすぐさまシャワーを浴びて温まった。
気がつけば、ホテルでの時間はいつも我が家のようだった。
その頃には、すっかり雨は上がって、夕焼けが見えた。
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少しゆっくりしていると
お腹が減ってきて、夜ご飯をどこで食べるか話し合いになった。
Googleマップをセットして、お目当のレストランへ向かう事に。
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ホテルを出るときには小雨だったが、少し歩くと雨脚が強まってきた。
そしてGoogleマップは、なぜか、民家と民家の細い道を進むように指示してきた。
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階段を登っていくと、洞窟のような集落?にたどり着き、ここで引き返せばよかったものの、指示に従って進んだ。
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これは後から知った事だが、
その昔、狭い土地を有効活用するため、アーチ状の土台の上に家を建て
上へ上へと建て増したため、断崖にへばりつくように建物が密集しているのだとか。
外敵の侵入を妨げる為もあって階段で出来た路地が複雑に入り組んでいるというわけなのだという。
害を与えようとしたわけでは全くないが、
外敵と見なされたら、一発で攻撃されてもおかしくない雰囲気が漂っていた。
挙げ句の果てには
向かいの断崖絶壁に真っ赤な十字架が掲げられていて、
それをみた瞬間、我々は何をしているのだろう?と生きた心地がしなかった。笑
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1時間半もの時間をかけて崖を上下し、無事にたどり着いたものの
帰りの道は、海沿いをシンプルに歩けば、20分ほどでつくレストランだった。
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お目当のレストランは、こちら。
食べたものの写真を載せますが、日本人の我々には食べ慣れぬ味で
新鮮な海鮮をレモンでいただくシンプルなものの方が口にあったようです。。
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アマルフィ2日目(ポジターノ編)は、雨に降られ続けた1日でした。
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アマルフィ3日目(ラヴェッロ編)に続く。